雑記あれこれ

これぞ投資(お金)の教科書。読んで得することはあっても損は一切ありません!「インベスターZ」

ほーくん
ほーくん
・・・うーむ。深いわ・・・。
ふじよしだ
ふじよしだ
ほーくん、さっきからうめき声がうるさいんだけど、何読んでるの?
ほーくん
ほーくん
漫画「インベスターZ」だよ。いやー、お金の勉強になるだけじゃなく単純に読み物として面白いわ、これ。控えめに言って最高。
ナスB
ナスB
そんなにおもしろいなら私も読んでみたいな♪…の前に、ざっくりどんなストーリーなのか教えて!

おおまかなあらすじ(導入部のみ)

「インベスターZ(ゼット)」は、三田紀房による漫画。「モーニング」(講談社)にて2013年28号から2017年29号まで連載。投資をテーマにした作品で、実在の人物や、「エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-」や「マネーの拳」の登場人物も登場する。

北海道札幌市にある道塾学園は、全国屈指の学業成績を誇る私立の男子中高一貫校。炭鉱開発や漁業によって財を成した豪商・藤田金七により創設された。彼の方針により、開校以来生徒やその家族には授業料などの金銭的負担を一切かけないことになっている。
入学試験満点の成績で道塾に入学した財前孝史は、始業初日の放課後に野球部の活動に加わろうとしていたところ、ちょうど野球部まで案内するという先輩に出会う。しかし、連れて行かれた場所は校内図書館奥の扉からさらに先にある地下室であった。そこで麻雀をして遊んでいた数人の生徒は、自分たちは学校の運営資金を稼ぎ出す投資部であると名乗る。彼らの使命は3千億円を運用し、8%以上の利回りを生み出しそれを維持すること。その功績ゆえに日本最高水準の教育設備を誇る道塾学園は学費が無料だったという驚きの事実が明かされたのだった。

財前は得体の知れない投資部という存在に疑念を抱きながらも、活動に参加することにする。

Wikipediaより引用
ふじよしだ
ふじよしだ
ほほぉー、実際にはありえないストーリーだけど面白そう!・・・ちなみに毎回予防線を張って申し訳ないんですが、決してこの漫画・作者の回し者ではありませんのであしからず。

インベスターZの魅力のポイント

投資がテーマだけど内容がわかりやすい

本作では投資というジャンルでいろいろな種類の金融商品が出てきます。

「投資」というとなんだか難しそう、とっつきにくいというイメージがありますが、インベスターZは投資をしたことがない中学1年生が主人公ということもあり、あまりお金や投資の知識がない方にもわかりやすいように描かれています。

投資を語るのに例えや歴史がどうだったかが多用されており、読んでいるだけで勉強になる漫画です。随所に「なるほど~」と唸る場面があるでしょう。

インベスターZ 第2巻より *損切りの重要さ、難しさ(=サンクコストバイアス)について神代さんが語る場面。

名言の宝庫

今回の作品も、三田紀房節がいかんなく発揮されています。

特に、サラリーマンの心にはいい意味でグサッ、ザクッ、ドボッ!と突き刺さること間違いなしです。

名言の場面は挙げるとキリがないので、一番お気に入りの場面を貼っておきます。
シンプルすぎて拍子抜けしますが、人生の指針はこの言葉に集約されている気がします。

インベスターZ 第8巻より *上記の男性はホリエモン。「行動力がすべて」の場面。

お金にまつわる歴史(金融・経済)を同時に学べる

インベスターZの魅力を際立たせる効果のひとつに、お金や投資にまつわる過去の歴史がたくさん紹介されている点があります。

後年判明した「えーーー!そうだったの!?」といった意外な事実が多く、驚かされます。

例えば、貯蓄が得意で投資が苦手なイメージの日本人は、昔(江戸時代)、実は投資上手な国民だったという話。

米を金融商品とし、今でいう信用取引を行っていた(現物の米だけではなく、現実にない米の量が売買されていた)驚きの史実が明かされています。

インベスターZ 第 巻より *日本はなぜ投資から貯蓄の国に変わってしまったのか?が語られる場面

金融・経済の歴史話は当時の日本の経済情勢や思考・ルーツを知ることができてとても面白いので、気になった方はぜひ漫画で続きをお楽しみください!

実在の著名人が出てくる

これもまた漫画の魅力を引き上げるエッセンスのひとつで、海外や日本の著名人がストーリーテラーや主人公とのやりとり、名言の紹介などで登場します。

日本の著名人は経営者と実業家がほとんどですね。登場する著名人の一部を紹介します!

  • ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイの会長兼CEO。投資の神様と呼ばれる)
  • スティーブ・ジョブズ(アップルの元CEO。故人)
  • 堀江 貴文(株式会社ライブドア元社長)
  • 高田 明(株式会社ジャパネットたかた元社長)
  • 出雲 充(株式会社ユーグレナ社長)
  • 亀山 敬司(DMM.comグループ会長)
  • 麻生 巌(株式会社麻生社長)
  • 前澤 友作(株式会社ZOZO社長)

なお、ホリエモンは作者と親交があるようで、作品内ではキーマンとして特に登場回数が多いです。

ふじよしだ
ふじよしだ
・・・上記にふじよしだの過去の勤め先が含まれております。非常に感慨深いです。

巻末の専門家インタビューが充実している

そして極めつけは、単行本の巻末にこれまた大変勉強になる、金融・経済界からのゲストの書き下ろし記事があることです。

インベスターZは巻ごとに投資テーマが変わっていくのですが、それに連動したテーマのトピックやゲストインタビューが巻末に掲載されています。投資初心者向けの内容で、漫画を読んだあとでお手軽に勉強ができます。

ここでは各巻のトピックの見出しを紹介します。盛りだくさんの内容なので、巻末トピック目当てに買いたくなる人もいるのでは・・・?

  • 第1巻:投資入門-知識ゼロでも大丈夫!証券会社に聞く、株の正しい始め方!(マネックス証券株式会社 営業企画部 PR担当 松崎 裕美)
  • 第2巻:株のプロが説く投資心得-大局観を身につける。自分なりの論理を構築する。一歩だけ先の未来を見る。(マネックス証券株式会社 チーフ・ストラテジスト 広木 隆)
  • 第3巻:10万円から始める投資心得(レオス・キャピタルワークス社長 藤野 英人)
  • 第4巻:道塾学園投資部&「ダイヤモンドZAi」編集部が選ぶ まず読むべき株の入門書10冊!(協力:ダイヤモンドZAi)/東大・京大生に教えている企業分析手法(京都大学客員准教授 瀧本 哲史)
  • 第5巻:就活生は「就職四季報」を読め!(協力:就職四季報)/投資家に大人気のストラテジストが説く個人投資の極意(マーケット・アナライズ代表 岡崎 良介)
  • 第6巻:インベスター用語辞典/宇宙開発に挑む起業家に訊く!ベンチャーの始め方(株式会社アクセルスペース社長 中村 友哉)
  • 第7巻:投資は「歴史」に学べ!(一橋大学大学院教授 橘川 武郎)/大ヒット家計簿アプリ事業のCEOに訊く投資は「家計」に学べ!(株式会社マネーフォワード社長 辻 庸介)
  • 第8巻:現役ベンチャーキャピタリストに訊く!新しい事業の「芽」を育てる(磯崎 哲也)/海外ビジネスの最新事情を訊く!ビジネスの開拓者になる方法(S&S investments 岡村 聡)
  • 第9巻:二人の「ファーストペンギン」が語る!ビジネスの荒海を泳ぎきる方法。(楽天株式会社社長 三木谷 浩史、漫画家 三田 紀房)
  • 第10巻:現役FXトレーダーに訊く!FXでもビジネスでも「勝つ」方法。(福寄 儀寛)/東南アジアの起業家が持つ「冷静と情熱のあいだ」(IMJ Investment Partners社長 堀口 雄二)
  • 第11巻:利益を出し続けるトレーダーが解説「大金持ちになりたければ投資はするな!」(株の学校ドットコム講師 窪田 剛)/体使って汗水たらしてこそ「働いた」って言えるんじゃねえか?(蒙古タンメン中本店主 白根 誠)
  • 第12巻:絶対につぶせない!家業のために何を捨てるのか(株式会社麻生社長)/世界一『四季報』を愛する男が「会社四季報」の活用法を伝授!(四季リサーチ代表 渡部 清二)
  • 第13巻:手の込んだ資料は必要?すべてをゼロベースで考える「シンプル経営」(株式会社スタートトゥデイ社長 前澤 友作)/美人アナリストが教える銘柄選び「最低3股かけるのがおススメ!」(株式会社フィスコリサーチレポーター 三井 智映子)
  • 第14巻:「家賃は下がらない」は思い込み!プロが教える不動産業界のカラクリ/「投資のパワー」を使ってリターンを得ながら社会貢献を!(大和リアル・エステート・アセット・マネジメント株式会社社長 山内 章)
  • 第15巻:個性を120%発揮する人間こそが世界を変えるリーダーになる(株式会社お金のデザインファウンダー 谷家 衛)/300年会社が続くのは「変える勇気」があるから(株式会社中川政七商店社長 中川 淳)
  • 第16巻:元・保険営業マンが赤裸々に明かす生命保険は、入るほど損しやすい!(オフィスバトン「保険相談室」代表 後田 亨)
  • 第17巻:日本の未来は「中小企業の承継」にかかっている(アセットパートナーズグループCEO 真部 敏巳)/元GE「クロトンビル」責任者が明かす 幹部候補だけが受けられるリーダー育成プログラムの秘密(株式会社TLCO社長 田口 力)
  • 第18巻:断言します。「運用男子」はモテる!(株式会社TOE THE LINE社長 鈴木 万梨子)/お金を貯めたいなら家計簿は捨てましょう!(公認会計士・経営コンサルタント 林 總)
  • 第19巻:重粒子線ガン治療を「宝の持ち腐れ」にしないために(山形大学教授 根本 健二)/「頭脳」に税金はかからない!(株式会社ZUU社長 冨田 和成)
  • 第20巻:「湯治」を世界の「To-Ji」に!日本って実は「資源の宝庫」なんです(株式会社Le Furo社長 三田 直樹)/世界最高の仕事はベンチャーキャピタリストだ!(ベンチャーキャピタル「ANRI」 佐俣 アンリ)
  • 第21巻:「伝説の投資家」ジム・ロジャーズが登場!!若者よ、日本を出よう。大志を抱け!(Rogers Holdings会長 ジム・ロジャーズ)
ほーくん
ほーくん
白根さんがいい意味で際立ってるな~。

まとめ:インベスターZは金融リテラシーが不足している日本人の救世主。お金について幅広い教養が身につきます!

インベスターZの素晴らしいところは、日本人の大多数が抱えている心情を踏まえた上で、その概念に疑問を呈す投げかけがたくさんされていることです。

つまり、読者に「考えさせる漫画」を提供していること。

漫画というツールを存分に使い、小難しくせずにわかりやすくメッセージを伝えているところに読者への配慮と作者の漫画への愛情を感じます。

最近は投資や資産運用の重要性が声高に叫ばれているので、もしかしたらリバイバルヒットするかも・・・?

なお、繰り返しますが私はこの漫画の回し者では決してありません。(って言うと余計怪しいか?)
単純にいいと思ったので、今回は備忘録も含めまとめました。

今後もおすすめの作品があれば紹介していきたいと思います!