先日、会社でこんなやりとりがありました。
※補足:ふじよしだはとある小さい会社の総務部に勤務していて、入社してまだ数ヶ月です。
当初は専門職採用だったはずなのですが、人手不足のため担当でない仕事も幅広くやっています。
ということで、役立たずの課長のことは放っておいて、その後、あらためて「平成」表記の書類がある場合の対応策についてピックアップしましたので、ご参考ください。
目次
改元にかかわる留意事項
おおむね、改元後、旧元号表記の書類については以下のような方針がとられるようです。
- 2019年5月以降も「平成」表記の書類(申請書、帳票等)は引き続き使用できる。
- 新元号に訂正する場合は「平成」に二重線を引き新元号を記入する。(令和元年、令和1年いずれの表記も可能)
- 訂正印は不要
- 「平成『31』年」と記入することで使用できる書類もある。(銀行などでちらほらみられる)
- 政府、自治体、その他公的機関、一部金融機関などについては慣例的に元号表記が通例とされているため、公的書類についてはこの先も同様となると予想される。(一方で、中央省庁では西暦表記に統一する動きを見せており、今後は変わる可能性もある。)
改元後、旧元号を使った書類の対応策
消し棒付き訂正印(ゴム印)
取り消し線の上または下側に新元号の表記がある、ゴム印タイプの訂正印です。
うちの会社は後先考えずに様々なサイズの帳票を作ってしまっているため、これを採用する場合はいろんなサイズのスタンプを買う必要があります。
ですが、ゴム印自体が安価のため結果的にコストを抑えられるのはこれだったりします。
消し棒付き訂正印(シャチハタ印)
ゴム印よりは値が張りますが、なんといっても見た目がキレイでスマートなシャチハタ型訂正印。
さほど訂正書類の種類が多くなく、かつ利用頻度がかなり高い場合、つまり1~2種類の書類で大量に利用する場合(書類が余っている場合も含む)などにおすすめです。
訂正ラベルシールで対応
訂正ラベルシールは訂正箇所がわからないように隠すタイプです。
紙・文字・色合いを調整して訂正シールを制作してくれるショップもあります。
すでに印刷されているものを購入する方法もありますが、わざわざ業者に頼むほどではないという場合は自分でラベル紙を使ってプリントしてしまうのも手です。
そのままにしておく
すでに書き込まれてしまっている平成の表記は、基本的にはそのまま使っても誤りではなく令和に置き換えられると考えられるため、特に訂正せずそのまま・・・という方法もなくはないです。
でも、大体は見栄えが悪いし、「ん?平成1年??」みたいな違和感ありな感じになってしまう(与えてしまう)ので、やっぱり訂正印などを使う人が多いんでしょうね、体裁を気にする日本の会社は。
訂正印は不要
ここでの訂正印の意味は、二重線などを引いたあとに担当者印を押して訂正したことを証明するもののことです。
「平成」を訂正する際には特段必要はありません。
可能なら西暦にしてしまうのがおすすめ
今後はこういった(無駄ともいえなくない)手間や調整を省きたいというのであれば、これを機に和暦を西暦表記にしてしまうのがおすすめです。
これは非常にシンプルな理由で、西暦のほうが汎用性があり永続性(不変性)があるからです。
たとえば、今年締結した契約書の中で、「平成31年1月1日から平成36年12月31日まで」というような契約期間で結んだ会社は多いと思います。
後者の「平成」は当然「令和」に読み替えられるので特に問題はないのですが、元号の年数はガラッと変わってしまうことになりますし、あるはずのない表記がずっと残ってしまうことになるのでちょっとモヤモヤしますよね。
あと、私は総務部にいるので社員の年齢をよく見るのですが、元号表記の場合、元号が2つまたがってしまうともはや何歳なのかがまったくわからなくなり、年齢早見表が手放せません。(まあこれは平成の今でもすでにそうなのですが・・・。)
昭和がとても長く続いたため、昭和、いえ、平成の時代まではさほど元号表記で支障のなかった日本ですが、近年は海外企業とも当然のように取引があり書面を交わしていますし、共通言語という意味でも西暦表記が便利かなと感じています。
こんなことを言っていますが、個人的には私は元号文化が大好きです。なんといっても日本独自の文化のひとつですから。
あくまで、仕事上では意外と不便な面が出てくるということです。
そのため、公的機関で働いていたり、3月末決算の会社でないのでしたら西暦表記に切り替えるメリットは大きいと思われます。
まとめ:新しい決まりへの移行時には手間はつきもの。もしこの手間が面倒なら今のうちに西暦に。しかし手間を楽しむのもまた一興。
タイトルですべてを語ってしまっているのですが(笑)、平成から令和への変更では、少なからず訂正印等の対応を強いられる事務方は多いことでしょう。
お気づきの方も多いと思いますが、事務的な観点からすれば合理的かつ無駄がないのは圧倒的に西暦表記です。
最初に対応しておかないと結局は今のままずっと元号を使い続けると思いますので、少し今後の手間(コスト)に注目して切り替えるのは大いにありです。
その一方で、元号表記を続けるのももちろんアリと思います。
日本古来の表記なのでそれが当たり前と感じる人も多いでしょうし、また、「享保の改革」、「応仁の乱」、「明治維新」など、元号のほうが歴史上のイベントの印象がつきやすいこともあり愛着も親しみも湧きやすいということもありますよね。
それを楽しみながら元号の移り変わりに対応するのもまた一興と思います。
いろんな考え方の会社がありますので、我が社もあくまで社内利用や発出文書は西暦基準としますが、外向けには西暦・元号表記のどちらにも合わせられるようケースバイケースで柔軟に対応していく予定です。
あと3週間足らずで令和の時代がやってきます。
準備万端に、新時代をお迎えしましょう♪